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HP2 Sport日本語プレスリリース

Category - #[Bike] BMW R12S
BMWおたっきーず!Blog - BMW総合情報ブログに出ていたので転載です。
ニューBMW HP2 Sport

1. コンセプト、要求事項、装備品

多くのボクサー・ファンの夢が現実になりました。BMW Motorrad は、全ボクサー・シリーズの中で最もスポーティな最強・最軽量モデル、ニューBMW HP2 Sport を市場に投入します。HP モデル・シリーズの3 代目となるこの新型モデルは、チャレンジ好きなスポーツ・ライダーのために設計されており、従来ならばレース・モデルにのみ使用されていた高度な機能を多数搭載しています。その中には、量産モデルでは初となる装備も存在します。
いくつか例を挙げると、空力特性を最適化した自立式のカーボン・ファイバー強化プラスチック(CFP)製フェアリング、ギアシフト・アシスタント、MotoGP で採用されているものによく似たメーター・パネル、鍛造アルミ・ホィール、ラジアル・マウント式ブレーキ・キャリパー付きのレーシング・ブレーキなどがあります。このマシンをチラッと見ただけで、そのすべてが熱狂的なモーターサイクル・ファンさえもうならせる本格的なレーシング・テクノロジー満載であることがわかります。このモデルは、カントリー・ロードでもサーキットでも、感動を呼び起こさせる紛れもないアスリートです。
水平対向配置のシリンダーを持つボクサー・エンジン・コンセプトの出力特性の限界、および同様の理由による空力的なデメリットに関し、BMW Motorrad はこの歴史的なエンジン・コンセプトを、サーキットで活躍できる走行性能を備えたロード・レーサーとしてさらに発展させることを慎重に決定しました。主要なエンジン・データは、大幅な改良を受けたBMW R 1200 S に搭載されたエンジンと比較してもかなり立派な数字です。BMWHP2 Sport のエンジンは、最高出力98 kW(133 ps)/8750 rpm を発生、最大トルクは115 Nm/6000 rpm を発生します。エンジン最高回転数は9500 rpm です。
このBMW HP2 Sport は、技術的にはBMW R 1200 S をベースにしています。しかしながら、野心的な走りを追求するスポーツ・ライダーの要求事項をかなえられるように、その細部は徹底的にカスタマイズされています。したがって、このBMW HP2 Sport は単なる派生モデルではなく、非常に傑出した性能の完全に独立したモーターサイクルで、長距離レースで培った経験に基づき、細部にわたって徹底的に改良を施しています。
BMW HP2 Sport が耐久レース仕様のボクサーと決定的に異なる最も印象的な点は、新設計のシリンダー・ヘッドです。左右のシリンダーのダブル・オーバーヘッド・カムシャフト(DOHC)は、ロッカー・アームを介してBMW R 1200 S よりも大径のバルブを駆動します。流量が最適化された吸気および排気系、新開発の鍛造ピストン、それに改良されたコネクティング・ロッドなど、さまざまな変更を受けたことで、このエンジンは標準仕様のエンジンよりも高い、そしてレースには必須のパワーを絞り出します。
新開発のステンレス製エグゾースト・システムは、初めてエンジンの真下に搭載したことで、モーターサイクルの下部構造を極めてスリムにできました。このため、ライダーは大きく自由に移動して、おなじみのコーナー内側に大きく腰を移動して乗る「ハング・オン」のポジションを取ることができます。また、CFP 製エンジン・スポイラーを装備したことで空力的にもメリットを提供します。新しくなったエグゾースト・システムは、独特のボクサー・サウンドを奏でます。また、リア・サイレンサーは印象的なデザインになりました。
もうひとつ、ハイレベルなレース特有の装備として、クロス・レシオの6 段ギアボックスに用意されているギアシフト・アシスタントがあります。このシステムは、アクセルを戻すことも、クラッチを操作することもなく、極めてすばやいギアシフトを可能します。これは量産車に初めて搭載されるテクノロジーです。サーキットのレイアウトに合わせてギアシフト・パターンを変更したい場合、必要に応じて適切なリプレイス用プレッシャー・センサーを特別装備品から選択することが可能です。
また、オーリンズ社製フル・アジャスタブル・スポーツ・シャシーには、フロントに4 ピストン・ラジアル・マウント式キャリパーが装着されたブレンボ製モノブロック・ブレーキ・システムを搭載しています。
調整式鍛造アルミ・フットレスト、調整式ストック・ハンドルバー、マグラ社製ラジアル・ポンプ式レバーを採用し、人間工学的にも最適なポジションを得られます。
量産仕様車のメーター・パネルは、MotoGP 生まれの技術を採用しています。ラップ・タイムやその他のレース関連データなど、重要な情報をライダーに提供するだけでなく、通常の表示も行います(詳細については3 章を参照)。
あらゆる部品に関して、徹底的に軽量構造を追求しています。これらの中には、自立式フロント・フェアリングや自立式カーボン製リア・フレーム、重量を最適化した鍛造ホィールなどがあり、それだけでなく、レースの世界から引き継がれた軽量オルタネーターなどの隠れた装備品もあります。その結果、BMW HP2 Sport のDIN 規格に準拠した空車重量(タンク内に90%の燃料入り)は199 kg まで軽量化されました。乾燥重量はわずか178 kg です。
数々の調整を可能にした人間工学的デザイン、強力になったエンジン・パワー、賞賛に値するボクサー・エンジンの低重心により、卓越したハンドリングとレーシング性能を発揮します。
BMW HP2 Sport の目指すスタイルがレースの魅力だとしても、ABS システムという安全装備を諦める必要はありません。HP2 Sport 専用にチューニングされた高性能アンチ・ブロッキング・システムを、オプション装備品として設定しています。もちろん、このABS システムはサーキットでオフにすることができます。
BMW HP2 Sport は、2008 年に市場導入を予定しています。

2. モデル名および車種名

この極めてスポーティなBMW モーターサイクルのモデル名称にある「HP」は、「ハイ・パフォーマンス(高性能)」の略であり、数字の「2」は2 気筒のボクサー・エンジンを意味しています。「ハイ・パフォーマンス」という言葉は、スポーツ性能というテーマを象徴的に表しており、マシン全体に圧倒的な潜在能力が宿っていることを指しています。「ハイ・パフォーマンス」とは、個々のすべての部品が絶妙の調和を見せることで、そうした部品をひとつひとつ積み上げるよりも大きな効果が生み出されることなのです。それは最高の走行特性と、混じり気のない駆けぬける歓びを実現するために、最後のディテールまでおろそかにしない、よく考え抜かれた、デザイン全体の完成度の高さを意味する言葉です。また、この「HP」が、傑出した高品質と他に類のないマシンという地位を示していることは、言うまでもありません。
HP2 Enduro とHP2 Magamoto に続いて投入されるHP2 Sport は、伝統的なボクサー・エンジンを搭載するBMW 製モーターサイクルの独立したモデル・ライン中で3 番目のモデルです。HP2 モーターサイクルはすべて量産車の技術基盤を利用していますが、異彩を放ち、明確に一貫してスポーツ性能を極め、最も卓越した製品および機能という特別な目的に対して妥協することなく取り組んでいる点において、量産モデルとは確実に一線を画しています。
この極めて特殊なモーターサイクルは、熱い情熱を持ったプロフェッショナルによる少人数のチームが、大量生産モデルの開発に必要な通常の枠組みを超えて取り組みました。
この特別チームというコンセプトと、極めて効果的なプロセスにより、開発エンジニアは何年もの個人的経験に基づき、重要優先課題を特定し、個人的なノウハウや独特の「手法」を、「フィルター」や障壁を通すことなく製品に直接注ぎ込みました。同時に、エンジニアは最新鋭の開発 / シミュレーション・ツールと、BMW が提供する技術的オプションのすべてを使用し開発を行いました。BMW Motorrad のHP モーターサイクルに独特の魅力を与えているのは、このハイテクと個人の技能の共存であることは間違いありません。
こうしたことからも、このBMW 製高性能モーターサイクルは非常に特別な存在といえます。つまり、高級で、信頼性が高く、あくなき追求を目指すモーターサイクルなのです。

3. 開発、技術的特徴、デザイン

ニューBMW HP2 Sport の投入により、BMW Motorrad はHP モデル・レンジを拡大します。基本的にはBMW R 1200 S をベースにしたモデルですが、BMW Motorrad のテレレバーやEVO パラレバー、カルダン・シャフト・ドライブなどのすでに確立したコンセプトは別として、ほとんどすべての部品は新規開発品か、あるいは少なくとも大幅な改良を受けたものばかりです。軽量化と性能アップ、それに妥協なきスポーツ仕様のデザインは、開発担当技術者が要求するものの中で最重要の課題でした。
ベテランのレーシング・ライダー、技術者、メカニックで構成された献身的な専門家チーム、つまり、ボクサー・エンジンを見るだけで鼓動が高まり、その私生活をモータースポーツに捧げてきた人たちが、このBMW Motorrad の新型モデルを開発しました。2007 年の世界耐久レース選手権での数々のレースを含め、BMW Motorrad のモータースポーツ・チームがボクサー・エンジン搭載のレーシング・モーターサイクルを使用して収集してきた経験も採り入れられています。

DOHC シリンダー・ヘッド、ロッカー・アーム駆動式バルブ
シリンダー・ヘッドの構造を一新したことで、ボクサー・エンジンはさらに高い回転数に達することができるようになりました。もちろん、通常のテストに加えて広範囲に及ぶ耐久テストも実施されました。チェーン駆動方式のダブル・オーバーヘッド・カムシャフト(DOHC)と、極めて軽量なロッカー・アームを介してバルブを駆動する方式を採用したことで、最高回転数は9500 rpm を実現しました。4 本のバルブを放射状に配置することで極めてコンパクトな燃焼室になり、今までR モデルで使用されていた2 つ目のスパーク・プラグが不要になりました。
圧縮比は12.5:1 です。最適なパフォーマンスを発揮するため、オクタン価(RON)98 の「スーパー・プラス」ガソリンの使用を推奨しています。ただし、このモーターサイクルはオクタン価(RON)95 の「スーパー」ガソリンでも作動します。
カムシャフトを水平に配置するために、2 つの特別な機能を導入しました。それぞれのシャフトはインテーク・バルブとエグゾースト・バルブを制御し、カムは円錐状に固定されています。ガス充填サイクルの処理能力をさらに高めるため、吸気側のバルブ直径を36 ミリから39 ミリに、排気側を31 ミリから33 ミリにそれぞれ拡大しました。吸気ポートは最適な状態に加工してあります。ロッカー・アームは、K 1200 に搭載したエンジンと同様に、複数のシムを介してバルブを駆動する方式を採用しています。
シリンダー・ヘッド・カバーはカーボン製で、交換しやすいようにPA6(ポリアミド6)硬質プラスチック製のスリップ・パッドで固定されています。

高強度、軽量鍛造ピストン
シリンダーの内径(ボア)および行程(ストローク)は、他のHP2 用ボクサー・エンジンと共通です。高い強度を持つ軽量鍛造ピストンと、それに対応して改良されたコンロッドは新開発部品です。新型インテーク・パイプ・システムと短いインテーク・エア・ファンネルを併用することで、このエンジンは最高出力98 kW(133 ps)/8750 rpm、最大トルク115Nm/6000 rpm を発生します。

連続切替え可能な並列デュアル・オイル・クーラーによる流量
BMW HP2 Sport がどのような条件であろうと、熱による影響にかかわらず正常に作動することができるように、2 つのオイル・クーラーを配置してオイルを並列に供給しています。フロント・フェアリングは、風洞試験により最適化したBMW 特有の「キドニー・グリル」の採用により、2 つのオイル・クーラーに効果的に冷気を通過させています。

アクティブ・エグゾースト・ガス・フラップを装備したステンレス製エグゾースト・システム
オイル・パンの下にはオール・ステンレス製の2-in-1 エグゾースト・システムを初めて装備しました。この構造によって、走行時の最適なバンク角を実現しています。リアのツイン・エグゾースト・パイプ・サイレンサーの手前には、電子制御サーボモータからケーブルで駆動されるエグゾースト・フラップがあり、これにより太く滑らかなトルク曲線を実現しています。
クローズド・ループ制御式触媒コンバーターによって、排気ガスの排出量を削減しています。左右シリンダーのヘッダー・チューブにはO2 センサーが装備されており、排ガス中の酸素レベルをモニターして、全トルク帯域にわたって最適な空燃比を実現します。
BMW HP2 Sport の開発と生産の両プロセスにおいて、細部に至るまで慎重に配慮された例として、一体型自立式カーボン製リア・フレームのエグゾースト・パイプ・ブラケットがあります。このブラケットは、暖機中および冷却中の熱による影響でエグゾースト・システムの長さが変化するのを補正するため、熱的に分離されています。また、シートカウルには精巧な換気孔が設けられ、シート下の排気管からの熱を効果的に排除します。エグゾースト・システムのもう1 つの特徴としては、非常に魅力的なデザインに加え、大径サイレンサーから出力される感動的なボクサー・サウンドがあります。

クロス・レシオ設定の6 段ギアボックス
BMW R 1200 S のギアボックスとは違って、1 速と2 速はギア比が大きくなっているため、ギア比の間隔はより狭まっています。このため、シフトアップ時に大きく回転数が低下するのを抑制しています。またこのギア設定は、ダイナミックな走行特性を発揮する代表的なレーシング特性を考慮しています。

レースの世界から継承されたギアシフト・アシスタント
BMW HP2 Sport のもう1 つの純粋なレース装備として、標準装備のギアシフト・アシスタントがあります。これは自動変速とも言えるシステムで、アクセルを戻したりクラッチを切ったりせずにすばやい変速を可能にします。ギア・レバーを操作すると、エレクトロニック・エンジン・コントロール・ユニットが点火角度を絞り、噴射量を抑制します。つまり、ギアシフト時にはエンジン負荷が「低い状態」になるため、クラッチを使用しなくても高速シフトができるのです。このギアシフト・アシスタントは、通常の走行条件下で作動するように設定されていますが、必要に応じて切換え特性を反転させる(特別装備の圧力センサー)ことでレース仕様にすることもできます。ただし、ライダーがクラッチを操作すると、ギアシフト・アシスタントはオフになります。BMW HP2 Sport は、このようにギアシフト・アシスタントを作動させるかどうかの決定を常にライダーに委ねることになります。

改良されたフレーム構造
鋼管製ミッドフレームはBMW R 1200 S から継承していますが、取付位置の周辺部分は新開発の一体型自立式CFP 製リア・フレームに合わせて変更されています。

オーリンズ社製スポーツ・スプリング・ストラット付きテレレバー
フロント・サスペンションは丈夫な、承認済みのテレ・レバー構造を採用しています。トレーリング・リンクは専用チューニングが施されたリザーバー・タンク付きのオーリンズ社製スポーツ・スプリング・ストラットで支持されており、伸び側/縮み側ストロークの減衰力調整だけでなく、スプリング・プリロードの調整も可能です。ロア・フォーク・ブラケットのスライダー・クランプ付近には調整エリアが用意されており、車高の微調整に貢献します。

高品質のアルミ圧延鍛造部品
アッパー・フォーク・ブラケット、およびクランクシャフト・スローにフランジで固定されている2 本の調整式高品質ストック・ハンドルバーは、アルミ圧延鍛造部品です。BMW HP2Sport には、レーシング・マシンによく見受けられるラジアル・ポンプ式ブレーキ・マスター・シリンダー/クラッチ・マスター・シリンダーを採用し、クイック・レリーズ・クランプによって固定されています。

オーリンズ社製スポーツ・スプリング・ストラット付きEVO パラレバー
パラレバー・リア・サスペンションのルーツもBMW R 1200 S にありますが、BMW HP2Sport にはリザーバー・タンク付きのオーリンズ社製調整式スポーツ・スプリング・ストラットを装備しています。スプリング・ストラットに内蔵されている高さ調整機能を使用することで、リアの車高を変更することもできます。これらによって、BMW HP2 Sport のシャシー・ジオメトリーは、さまざまなレーシング・サーキットに合わせて最適化することができます。
BMW HP2 Sport には、シャシー構成部品の設定を変更するための専用ツールセットが標準装備されています。

専用鍛造ホィールとレース用タイヤ
BMW HP2 Sport には、専用開発された軽量かつ高強度の3.5 x 17 インチ(フロント)および6.0 x 17 インチ(リア)サイズの鍛造ホィール(表面を切削加工処理)が装着されています。これらのホィールは、従来の一般的な鋳造ホィールと比べて一段と軽量でありながら、比肩するほど高い強度を備えています。完成質量が極めて小さいため、ハンドリング特性に貢献しています。このスポーツ・ボクサーは実際にコーナーでも操縦しやすく、切換えしも信じられないくらいスピーディにできます。
これらの鍛造ホィールには、フロントに120/70 ZR17、リアには190/55 ZR17 のスポーツ・タイヤをそれぞれ標準装着しています。有名メーカーから供給されるこれらのタイヤは、基本的にスーパースポーツ選手権などのレーシング・サーキットでしか使用されないタイヤですが、舗装路面での使用許可を取得してあります。技術者が扁平率55 シリーズのタイヤの装着を決定した理由は、テストで全般的な特性において素晴らしい結果を得たからです。

ブレンボ社製モノブロック・レーシング・ブレーキ
ニューBMW HP2 Sport のブレーキ・システムもまた、徹底したスポーツ性能に的を絞ったマシンというイメージを演出しています。ブレンボ社製のラジアル・マウント式一体型4ピストン・ブレーキ・キャリパーおよび直径320 mm のブレーキ・ディスク2 枚をフロントに装着し、強烈なストッピング・パワーを発生させます。キャリパーは、テレレバー下部の新型鋳造ブラケットに、車軸に対してラジアルマウントされています。リア・ブレーキは2ピストンのです。もちろん、ブレーキ・システムには高品質スチールでカバーされた油圧ラインを装備しています。

必要に応じてオフにすることができる、改良型BMW Motorrad 製ABS システム
BMW Motorrad は、スポーツ走行に適したABS システムをオプション装備品として提供しています。このABS システムの機能は、リア・ホィールの浮き上がりを防止するように最適化されています。リア・ホィールの加重が激減した場合、フロントのブレーキ回路に追加された圧力センサーによってコントロール・ユニットがABS システムを繊細に制御することで、フロント・ブレーキの油圧を開放するタイミングが早くなり過ぎないように調整します。それでもなお、レース競技に臨む場合はABS システムをオフにすることもできます。

レースに適合させた人間工学的設計
開発当初から、技術者はシート・ポジションに集中して取り組んできました。その結果、BMW HP2 Sport はBMW R 1200 S と比較するとライダーがハンドルバーの近くに移動しています。これによりフロント・ホィールに向ってさらに身体を起こした姿勢をとることができ、フェアリングの「ウェストライン」の後に着座できるようになりました。さらに重要なことは、タンク周りのデザインが極めてスリムであるため、ライダーはサーキットでも容易に体重移動(ハング・オン・スタイル)をすることができます。
また、BMW HP2 Sport はスピードの問題だけでなく、スタミナの問題でもある長距離レースで得た経験を活かしています。レース中でもライダーが適切かつ比較的リラックスしたライディング・ポジションをとることができるため、ニューBMW Sport Boxer は優れた耐久レースの適正を示します。

調整式フットレスト・システム
高度なレーシング用コンポーネントの装備品として削り出しされた高強度アルミ製調整式フットレスト・システムがあります。固定部に偏心カムを使用しているため、フットレストの高さ調整や前後移動ができます。フットレスト・ポジションを段階的に調節できるので、容易に左右のフットレストを同じ位置に調整することが可能です。また、同様に調整式ブレーキ・ペダル/ギア・ペダルが装備されているので、操作位置を最適な状態にすることができます。

調整式ストック・ハンドルバーとマグラ社製マニュアル・レバー
アルミ圧延鍛造製のストック・ハンドルバーもまた、理想的なポジションに配置されており、オフセット量を変更して調整することができます。マグラ社製ラジアル・ポンプ式マニュアル・レバーを採用しており、ブレーキ・レバーおよびクラッチ・レバーともに調整可能です。

オールCFP 製フェアリング
BMW HP2 Sport のフェアリングはすべてカーボン製です。一体型リア・フェアリングとフロント・フェアリングは、いずれも自立式です。BMW R 1200 S と比較した場合、フロント・フェアリングはかなりスリムな構造になっていて、フリー・フォーム式リフレクター付きの軽量・高輝度ハロゲン・デュアル・ヘッドランプが格納されています。特別装備品としては、BMW HP2 Sport 用のナンバー・プレート・キャリアがあります。このキャリアはレースに参加する前に、容易にテール・ランプとインジケーターと一緒に取り外すことができます。

風洞試験による改良
すべてのBMW Motorrad モーターサイクルと同じように、このニューBMW HP2 Sportもまた風洞施設で最後の仕上げが行われました。空力面で最適化が施されたのは、フロント・ウィンドスクリーンや新型バックミラーだけではありません。技術者はエンジンを冷却するための空気の流れにも特別な注意を払いました。
このため、フロント・フェアリングのBMW「キドニー・グリル」は2 つのオイル・クーラーに効率的に冷気を供給するほか、フロント・スポイラーが特にシリンダー・ヘッド外側に冷気を導きます。また、カーボン・テールにも受けられた精巧な換気孔は、シート下のエグゾースト・システムの熱を効果的に排除します。

スポーツ用インフォ・センター:2D システムズ社製GP 用メーター・パネル
レースを愛する熱狂的なライダーの全員が認める優れた装備品が、BMW HP2 Sportのコックピットにある量産型メーター・パネルです。これはGP レースの世界でデータの記録や解析システムを供給し、高い評価を得ている企業の2D システムズ社と共同開発したものです。このシステムには大きくて読みやすいデジタル・ディスプレイが装備されていて、さまざまなモードが用意されています。操作には左側のハンドルバーに用意された2つのスイッチを使用します。
公道モードの場合、ライダーはエンジン回転数、車速、時刻、走行距離、残走行距離、走行時間などの一般的な情報を見ることができます。また、エンジンの暖機中には、それに関する情報が表示されます。
レース・モードの場合、ディスプレイにはラップ・タイム、最高回転数、最高速度、ギア・シフト回数などのデータが表示されます。また、ラップトップ・コンピューターに接続して、保存されたデータを読み出すことも可能です。さらにメーター・パネル上部には、自由にプログラム可能な発光ダイオード(LED)が8 個あり、回転数の表示や外部ギアシフト・ライトとして使用することができます。その他の機能と同じように、これらの表示も自由にプログラムできます。
また、このGP メーター・パネルは多くの拡張オプションを提供しています。使用されていない入力端子に、送受信機付きラップ・タイマーやGPS 追跡機能、あるいはデータロガーを接続することができます。

BMW Motorrad のモーター・スポーツ・デザインを継承
ニューBMW HP2 Sport のフェアリングは、大部分をカーボン調で強調し、ホワイト仕上げのウィンドシールドやリア・フェアリング、マッドガード、サイド・カバーを採用することで、BMW Motorrad のモータースポーツのデザインを継承しています。エンジン・スポイラーには2 色で「HP2」というロゴが施されています。格子状のフレームとホィールは、BMWMotorrad カラーの「モータースポーツ・ブルー」仕上げになっています。

6. ロード・レースへの取り組み

84 年にわたるレースの伝統
BMW のボクサー・モーターサイクルは、レーシング・スポーツやレースの栄冠と密接な関わりを持っています。これらのモデルが当初から白と青のエンブレムを誇示し、これを世界に知らしめることで、BMW の量産モーターサイクルの優れた評価に大きく貢献しました。
会社が設立された1923 年には、早くも初のBMW モーターサイクルR32 が、当時公道テストとして広く行われていた「ババリアの山道走破( ride through the Bavarianmountains)」レースに完走しました。開発担当技術者のマックス・フリッツが乗るこのモーターサイクルは、すぐにその構造の卓越した信頼性を実証したのです。

1929~1939 年:世界記録とマン島での初勝利
これに続いて、数え切れないほどのスポーツの栄光を獲得しました。1939 年には、ゲオルグ" Schorsch "マイヤーがそれまでマン島のレースで他を圧倒していたノートンをBMW Kompressor(スーパーチャージャー付き)で破り、記念すべきレースとなりました。
またエルンスト・ヘンネは、1929 年(216.75 km/h)、さらに1937 年(279.5 km/h)に世界速度記録を樹立し、特に1937 年の記録はその後14 年間も破られることがありませんでした。

1956 年:準ワールド・チャンピオン
その後ソロ・レーシング・マシンとサイドカー・レーシング・チームは、ベベル・ギア駆動式のオーバーヘッド・カムシャフトを持つレーシング・バージョンの2 気筒ボクサー、「RS エンジン搭載」モーターサイクルによって国内外で数々の勝利を収めました。1956 年のウォルター・ゼラーによる準ワールド・チャンピオン獲得が、BMW Motorrad ワークス・チームのソロ・ロード・レーシング参戦における最後の栄冠となりました。ベベル・ドライブのRS 500 は、プライベート・チームによってその後数年間にわたってレースで使用されました。その一方で、BMW はモーターサイクルとサイドカーを組み合わせたレースの世界選手権で長年無敵を誇りました。1974 年までにBMW は合計20 回もワールド・チャンピオンに輝いています。

1976 年:デイトナとツーリスト・トロフィーでダブルの勝利
当時BMW モーターサイクルの米国輸入代理店であったバトラー&スミス社は、1976 年にデイトナで一大旋風を巻き起こしました。ピーター・アダムス博士の指揮の下、バトラー&スミス社はAMA(アメリカ・モーターサイクル協会)主催の量産マシンのレースのためにモーターサイクルを準備し、BMW R 90 をベースにした3 台のレーシング・マシンでデイトナに挑みました。
レースはきわどい写真判定の結果、同僚のレジ・プリドモアをわずかにリードしたスティーブ・マクローリンが勝利を収めました。当時世界有数のスーパーバイク・レースであったこのレースで、BMW にダブルの勝利をもたらしたのです。
1976 年はさらにヘルムート・デーネとハンス=オットー・ブテヌスが、マン島のツーリスト・トロフィーで目覚しい活躍を見せました。2 台のBMW 900 モデルとBMW のサポートにより、この2 人のプライベート・ライダーは「プロダクションTT」の厳しい公道サーキットで最高速度をマークしただけでなく、最短時間でこのサーキットを走破しています。

1999~2004 年:BMW Motorrad ボクサーカップ
BMW Motorrad ボクサーカップは1999 年に始まりました。ベルギーとフランスで行われたレースは、2 年間にわたって純粋に国内レースとして開催されました。このレースが多大な反響を呼んだため、このシリーズは国際的なステータスを伴ってメーカー主催のカップ・レースとしてさらに発展を遂げ、ヨーロッパの他の国も参加するようになりました。
BMW グループのサポートを受けたBMW Motorrad が中心的な役割を担い、2001 年の全てのレースを主催しました。MotoGP の世界選手権や国際耐久レース、スーパーバイク選手権などのプログラムのサポート・レースとしてヨーロッパ中で開催されたこのレースは高い注目を浴びました。2003 年にBMW Motorrad ボクサーカップが初めてアメリカで開催され、このレースはさらに「大きな飛躍」を遂げました。ボクサー・エンジンのサウンドと国際的なトップ・ライダー達による熾烈な順位争いが2004 年も観客を沸かせました。

2005 年: BMW Motorrad パワーカップ
2005 年のBMW Motorrad ワンメークレースでは、ライダー達は新型のBMW モーターサイクル、BMW K 1200 R でグリッドに登場しました。ボクサーカップはパワーカップと名を改めました。大きな成功のポテンシャル、高回転型4 気筒マシン、そして世界で最もパワフルな「ネイキッド・バイク」シリーズの見紛うことのない外観がこのレーシング・シーズンに究極の躍動感と興奮をもたらしました。

2007 年:世界耐久選手権のスポーツ・ボクサー
BMW Motorrad は2007 年にワークス・チームとしてソロ・ロード・レースに戻ってきました。伝説的なル・マン24 時間耐久レースで、特別仕様のSport Boxer が白と青のエンブレムに象徴されるレースの伝統を引き継ぎました。あらゆる難関にもかかわらず、ボクサーカップは「対等なレース」でしたが、いまやBMW Motorrad のモータースポーツ・チームは国際的な競争の場に挑戦しています。これに続いて、バルセロナ、オッシャースレーベン、マニクールでの長距離レースに参戦しました。

量産のための継続的な改良
BMW Motorrad は、国際的なファンのグループによる多くの希望を熟慮しただけではありません。それよりも、エンジニアや技術担当者は量産モデルのためのエンジンやシャシー・テクノロジーの開発を促進するため、耐久レースの経験も活用しました。例えば、レーシング・マシンのDOHC シリンダー・ヘッドやCFP 製フェアリング・コンポーネントは、今ではニューBMW HP2 Sport に採用されています。さらに多くのハイレベルなディテールも、以前はレースでしか見られなかったものです。そして、開発は継続して前進を続けます。
量産用コンポーネントをレースで試して改良を加えるため、2008 年もBMW Motorradは再度このレーシング・マシンでスタート・ラインに並びます。長距離レースの世界選手権イベントが企画され、その他の権威ある耐久レースへの参加も計画されています。
BMW Motorrad チームのレーシング・マシンは、BMW HP2 Sport と多くの点で異なります。ピット・ストップの時間を出来る限り最小限に抑えるため、耐久レースに特有の旋回倒立式テレスコピック・フォークによるクイック・チェンジ・システムをフロントに装備しました。量産モデルのフロント・フォークのインナー・チューブとスライダーのクリアランスは、この目的のために拡大されています。リア・ホィールの標準スイング・アームとF1 から応用しているセンター・ナット・システムの組み合わせにより、鍛造ホィールの素早い交換を可能にしています。
高速充填バルブを持つ容量23.5 リッターの大型アルミ製燃料タンクも、長距離レースには欠かせない要素です。レース規定がより大音量のエグゾースト・システムを許容しているため、アクラポビッチ製のレーシング・サイレンサーをリアに装備し、純血のレーシング・マシンのより高い最高出力の発生に貢献しています。

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